根強い人気の不動産投資
書店には「サラリーマンでもできる不動産投資」「大家業のすすめ」といった本がたくさん平積みされています。不動産投資のコーナーを作っている書店もあります。
1980年代後半から1990年代前半のバブル期、不動産投資がブームになっていました。バブル崩壊後、2000年代にバブル期の不良資産化した不動産の後始末が行われた時期にも個人の不動産投資がブームになりました。
以後は常に個人の不動産投資は根強い人気があります。
なぜ個人投資家にいまだに不動産投資が注目されるのでしょうか?
理由は三つあげられます。
不動産投資にとって好条件がそろっている
一つ目は、不動産価格が長期的上昇し、借入金利も低水準にあるため、物件を購入しやすい環境が続いていることです。
バブル崩壊後、不動産価格は上昇し、不動産投資環境が整っていました。
しかし、リーマンショックで日本の不動産市場においても不動産価格が下落し、多くの不動産会社が倒産しました。
そして、そのあとは長期にわたり、不動産価格は上昇し続けています。
不動産価格が上昇し続けているのに借入金利は低金利のまま。
不動産投資の環境としては好条件でした。
現在は、不動産価格が高止まりして物件を買うことができません。
そして、金利は上昇しはじめています。
不動産投資の環境は急速に悪くなっています。
金融商品の運用利回りが低い
二つ目は、預金や一般的な金融商品の運用利回りが低いことです。
銀行にお金を預けていても、資産はほとんど増えません。
金融商品での運用と比べると、不動産投資は魅力的です。
年金不安
三つ目は、将来の年金に対する不安です。
「公的年金だけで老後の生活が成り立つのか」という不安から、自分自身で収入源をつくろうと考える方が増えています。
若い人ほどそう考えます。
不動産投資では、長期的かつ安定的に家賃収入が見込めます。
年金の不足を家賃収入で補う、そういう期待から不動産に投資する人が多いと言えます。
不動産投資の魅力
不動産投資の最大の魅力は、家賃という毎月安定して入ってくる収入があることです。
株式や投資信託のように価格が日々大きく変動することは少なく、預金よりもはるかに高い利回りを見込めます。
さらに、金融機関から融資を受けて物件を購入する際には団体信用生命保険に加入することが一般的で、万一のことがあった場合にはローンの残債がなくなり、家族に家賃収入のある物件を残せるという、生命保険的な役割も果たします。
不動産投資の課題
不動産投資は、いいことばかりではありません。
空室や家賃滞納、建物の修繕など、経営者として向き合わなければならない課題も多くあります。
それでも、安定収入と資産形成を同時に目指せる手段として、いまだに不動産投資は人気があります。
今から不動産投資を始めるのであれば、かなり厳しい状況になりつつあります。
不動産価格が上昇し、借入金利も確実に上がっています。
安易に不動産投資を選択できる状況ではありません。
投資には冷静な判断が必要です。
不動産投資を始めたい方に
はじめて取り組む方は、「毎月の家賃収入で生活の柱をつくりたいのか」「老後資金の一部として着実に資産を増やしたいのか」など、目的を明確にすることをお勧めします。
目的がはっきりすれば、どのような形で不動産投資をおこなうのか、選ぶべき物件は一棟なのか区分所有なのか、エリアや規模、借入額の考え方もおのずと絞り込まれてきます。
焦って高額な物件に手を出すのではなく、まずは自分の生活に無理のない範囲でスタートするのが、失敗の少ない始め方です。





