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神戸市中央区のマンション市場について 2024年9月

最近のご相談では、神戸市内のマンション市場についてのご質問が多くなりました。
神戸市内の新築マンション、中古マンション、ともに価格が高止まりしており、将来的な価値などを気にされる方増えています。

神戸市中央区のマンション市場について

神戸市中央区の新築販売価格はかなり高い価格帯です。
神戸市中央区で新築マンションを購入できる方は、世帯所得がかなり高い方に限定されます。
今後、神戸市中央区で新築マンション供給戸数はかなり減ると予想します。
理由は以下の二つです。

  1. マンション用地の確保が困難
  2. タワーマンション規制。

需要に対して供給が少ないため、新築マンションの販売価格はかなり高額な価格帯で高止まりする可能性が高いです。

神戸市中央区の新築分譲マンション

メジャーセブンと言われる大手7社の現在販売中、もしくは直近で販売される予定の物件3物件。
2物件は、神戸市中央区新湊町に建設中の「ベイシティタワーズ神戸WEST」と「ベイシティタワーズ神戸EAST」の2棟。
同じ開発計画によるタワーマンションです。
「ベイシティタワーズ神戸WEST」は、27階建て、346戸。
「ベイシティタワーズ神戸EAST」は、27階建て、344戸。

神戸市中央区のタワーマンションが規制されている地域では、最後のタワーマンションになるかもしれません。
戸数は多いのですが、価格はかなり高額。
70㎡以上のファミリータイプを購入するのであれば、世帯所得2000万円以上はほしいところ。
世帯所得1500万円以上でも厳しい案件だと思います。
将来的な資産価値は高いと思いますが、高額案件なだけに、買う人を選びます。

もう1棟は、旧居留地の日本真珠会館跡に建設される「Brillia 神戸旧居留地」。
こちらは旧居留地内というレアな立地です。
物件の公式ホームページによると、旧居留地内での新築分譲マンションは、2010年に分譲された「BELISTA神戸旧居留地」以来14年ぶりだそうです。
今のところ、販売価格が未発表ですが、かなり高額であることはまちがいありません。

「Brillia 神戸旧居留地」は土地が定期借地権の準共有です。
定期借地権マンションは、一般的なマンションのように土地の所有権を共有しているわけではありません。
定期借地権についてよく理解し、デメリットを理解したうえで購入しなければなりません。
定期借地権マンションの場合、土地所有権の共有よりも販売価格は低くなります。
ただし、この物件の立地を考えた時、販売価格に割安感はないかもしれません。
今後、旧居留地内に分譲マンションが建つ可能性が極めて低く、希少性が高いためです。

メジャーセブンの物件検索サイトには掲載されていませんが、野村不動産がトアロードでマンションを建設中です。以前、山口銀行の店舗があった場所です。まだ販売中ではないようですが、今後、詳細が発表になるかと思います。

神戸市内のマンション供給では一番の和田興産

メジャーセブン以外のデベロッパーでは、地元神戸のマンションデベロッパーである和田興産に注目です。
和田興産は東証スタンダード市場に上場している、神戸市に本社を置く不動産会社です。
和田興産は地元神戸で実績があります。
マンション用地の取得が困難になりつつある現在でも、神戸市中央区内に複数棟のマンションを開発しています。
和田興産が現在売り出している新築分譲マンションは、同社の物件情報サイト『神戸市・阪神間・北摂・姫路市の新築分譲マンション ワコーレ』を見ると、販売予定も含め、神戸市内に12物件情報が掲載されており、そのうち中央区内が5物件あります。
総戸数は477戸。

  • ワコーレ神戸元町ザ・ゲートタワー 101戸
  • ワコーレ神戸みなと元町 80戸
  • ワコーレThe神戸フロント 61戸
  • ワコーレ NEW LIFE in KOBE TOWER PROJECT 167戸
  • ワコーレ新神戸グランヴュー 68戸

西元町に建設される『ワコーレ神戸元町ザ・ゲートタワー』は19階建。
タワーマンションの定義が20階以上なので、タワーマンションではないのですが、戸数101戸で規模の大きなマンションです。
第一グランドホテルの跡に建設されるようです。
かつてはホテルシェレナだったのですが、いろいろ問題があって長年利用されていない時期がありました。
さらにもっとさかのぼると、デパートの三越で、とても賑わっていた場所です。
結局、西元町周辺は、かつての賑わいは取り戻すことができず、今ではタワーマンションだらけ。
ここもまたマンションという結果になりました。

上記以外に、『ワコーレ神戸トアプレミアム』が建築中ですが、こちらは物件検索サイトに無いので完売したようです。
『ワコーレ神戸トアプレミアム』は、コープこうべに近く、生活するのに便利です。完成前に完売するのもわかります。
神戸市中央区には、食品スーパーが少なく、タワーマンションが多く建っているエリアでも、日頃の食品を買うスーパーが遠い物件も多いのです。コープこうべやライフが近い物件は人気が高いはずです。

神戸市内で新築マンションの購入を検討する場合、和田興産の物件検索サイト『神戸市・阪神間・北摂・姫路市の新築分譲マンション ワコーレ』を見ておくべきでしょう。
売出中、売り出し予定の物件を見ることができます。
ただし、まだ売り出していないため、物件検索サイトに掲載していないものもあります。

現在、神戸市中央区生田町の生田川に近いところで、和田興産の¥がマンションを建設しています。
この物件は、物件検索サイトには掲載されていません。
もとは動物病院の看板を掲げた古い一軒家が建っていました。
マンション用地としては小さく、おそらくワンルームマンションではないかと思います。
分譲マンションではなくて、和田興産が所有するための賃貸マンションなのかもしれません。
(和田興産は賃貸物件を開発し所有しているので、新築中のマンションがすべて分譲とは限りません)

和田興産には売り土地の情報がかなり集まっているようです。
神戸市中央区内であっても、中小規模の分譲マンションを中心に開発、供給が継続されると思われます。

神戸市中央区の新築分譲マンションを購入する際の注意点

神戸市中央区の新築分譲マンションは、平均的な収入の世帯では手が届かない販売価格にまで上がっています。
年収が高い世帯であっても、慎重に検討すべきです。
将来的に住宅ローンの支払いがきつくなる時期があるかもしれないので、余裕をもっておくべきです。
できるだけ頭金を入れ、住宅ローンを借りすぎないように。
ライフプランと将来的な収支を検討したうえで購入できる価格なのかどうか、よく検討する必要があります。

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